動機づけ操作について
2023.12.8
奈良市でABA療育を行っている児童発達支援・放課後等デイサービス事業所「ABAスタジオこれっと」です。
前回のブログでは、DTTやNETなど様々な教え方があるという説明をさせていただきました。
ABA(応用行動分析)の基本的な枠組みでは、先生の説明(弁別刺激)で、お子さんが課題をして(行動)、強化子を手に入れる(結果)ことで、
将来の行動が増えるかどうかが決まります。
実は、弁別刺激の前に、行動に影響するもう一つの要因があります。それが動機づけ操作と呼ばれている方法です。
例えば、お腹がペコペコに減っている時に、目の前にあるお菓子(強化子)の価値が高くなることは、これまでの経験からイメージできると思います。
では、お腹がいっぱいの時はどうでしょうか。
お腹が減っている時ほどお菓子を食べたいと思わないかもしれません。これは、強化子の価値変更効果(強化子の無効効果)と呼ばれています。
もう一つ例を挙げます。お金を手に入れることが働くための強化子になっている場合、働くための主な動機づけはお金です。
もしも、宝くじで3億円当選した場合、3億円というお金が働くことの価値を変更します。
つまり、働いてお金を稼ぐ行動が少なくなり(行動変更効果)、お金の強化子としての価値が下がります(強化子の無効効果)。
療育場面でも、お子さんの動機づけは常に変化しています。ご褒美に欲しかったシールをもらえたことに満足して、課題に取り組むことが少なくなるかもしれません。
他にも、睡眠不足で眠いのか、お腹が減っているのか、遊び疲れているのか、トイレに行きたいと感じているのか、などにより強化子の価値は変化します。
お菓子やお金の例のように、同じ強化子が沢山手に入ることで、強化子の無効効果や行動変更効果が起こります。
お子さんの体調や様子をよく見て、とっておきのご褒美になるように、様々な種類の強化子を準備しておくことが大切になります。
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